飼うた(負うた)子に教えられ…あいちゃんへのレクイエム
わが家の「あいちゃん」
とてもお利口で人でもないのに「無私」、「利他」を貫いた仔でした。
病気を抱える同居犬、トイプードルの「ロアちゃん」をいつも気にかけてました。
「ロアちゃん」に吠えられても、飛びつかれても怒ることもなく。
家族がクシャミをすると大丈夫?とばかりに心配して飛んできて、お口の周りをペロペロ舐めてくれました。
口の中に入れた物も、アレって思ったら口を開けさせて取り除いてやってましたが、怒りませんでした。
そんな気の優しい、性の良い仔でした。
「負うた子に教えられ…」とはよく聞くことわざですが。
わたしはわが家の「あいちゃん」に「愛おしむ」と云うことを今更ながら教えられました。
「あいちゃん」の調子が悪くなった先々週の金曜日の夜。娘の勤めているペットショップでお世話になっている獣医の先生のところで診て頂き、しっかり検査の出来るところをと云うことで土曜日の朝、広島の獣医さんへ。症状が進まないように処置して頂き、検査結果を待つことに。
検査結果が出て治療方針を決めて、本格的な治療に入ろうとする、約一週間で逝ってしまいましたが、その間に「あいちゃん」はわたしに「愛おしむ」と云うことを身をもって教えてくれました。
ずっと付いていてあげられず、傍で見守れないとき。仕事もしなくちゃいけない。人としての社会生活を営まなきゃならない時間。ふとした瞬間に「あいちゃん」という「愛しい」対象のことを思い浮かべる。
細切れの瞬間、瞬間、刹那ではあるが「あいちゃん」を思わないことはない。
これが「愛しい」という感情なんだ。と云うことを教えられました。
自分の寿命を差し出してでも助けたい。守りたい。と思う気持ち。それは叶えられませんでしたが、日常の社会生活、家庭の経済状況まで察した上で「あいちゃん」は天高く昇っていきました。
ありがとう「あいちゃん」、最後の最期までお父さんに教えを遺して逝った「あいちゃん」
本当に良い仔でした。
ありがとう。かわいい「あいちゃん」 安らかにお眠りください。